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【2024/05/02 11:08 】 |
トンビがくるりと輪をかいたァ

 農家の方の話だ。
 
 畑で奥さんと弁当を食べていたときのこと。一羽のトンビがシューっと飛来したかと思うと、アッという間に弁当箱からカボチャの天ぷらをさらって行った、という。奥さんはアハハと笑いこけたが、次の瞬間に焼きサケをさらわれたとき、笑いは消えたとのことである。
 
 二人はというと一瞬の風圧を感じただけで、そのあとは空高く飛び去る姿を見るだけだったらしい。また、畑の近所にある家の奥さんが、「一服しなあれ」とお茶を差し入れてくれ、せんべいを添えてくれた。せんべいを手に持って食べている、その一瞬のスキをみて手からせんべいをもぎ取ってゆく。
 
 怖いなあと畑のそばの木陰に入っても、トンビは背後から、右から左からシューっと現われて獲物をさらってゆく。羽を広げれば1m以上になるトンビだ。それが音もなく木立をすり抜ける、その眼の確かさとスピードにはただただ驚くばかりだ。トンビがくるりと輪をかいたのはもう昔のことなのか。
 
 食料が不足しているのだ。トンビの好物のヘビは最近見かけることが少なくなったし、野ねずみなんか探したって里山ではもう見つからない。生きとし生けるものの生活環境が変わったのだ。この話だって「ウソやろ」と思うかもしれない・・・。 どうしたらいいのか、みんな考えてほしい。 

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【2011/04/17 14:06 】 | 未選択 | 有り難いご意見(1) | トラックバック()
8000億円の情報収集衛星


耳を疑った。
 
 情報収集衛星というものが飛ばされ地球を回っているらしい。ここで撮影された画像がまた素晴らしいもので、センチメートルの単位まで詳しく写っているというのだ。これがあると、福島原発で放射能を浴びながら作業をしている人たちや、被災地で困難な復旧作業に従事している消防職員などの作業がどれだけはかどるか知れない。
 
 ところが、8000億円もの税金をかけて飛ばしているこの衛星、いま苦難に直面しているときこそ、その画像を出しなさいと追求する吉井英勝衆院議員に、枝野幹事長が「安全保障の問題もあるから」出せないと答弁した。要するにスパイ衛星だから大震災の画像は公表できないというわけだ。
 
 ええっ? この論理、民主党政権も自民党政権と同じだ。「安全保障」・・って、なにを言ってんだ? 1000年に1度という規模の大地震と大津波が発生し死者と行方不明が3万人にもなろうかという未曾有の事態だ。そこへ「レベル7」という原子力発電所の事故が発生。「安全保障」というなら、これ以上の「安全保障問題」はないではないか。
 
 いま、いったいどれほどの民が何もかも失って絶望の縁に立たされていることだろう。かつてなかった国難に国民が力を合わせて立ち向かっているときに、この答弁には心底呆れ果て、怒りを覚えた。自民党政権の末期と同じだ。この政権は続けば続くほど「最大不幸」をもたらす。
 
 
 
【2011/04/15 14:06 】 | 未選択 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
鷺沢萠

  鷺沢萠、生きていれば43歳になる。
 
 18歳で文学界新人賞を受賞した『川べりの道』で文壇にデビューしたが、一読して秀作だと思った。父が外に女をつくって家を出るが、23歳の姉と15歳の弟との間にそれをめぐって確執が生まれる。姉に言われて、少年は月に1度、養育費を受け取りに父に会いにゆく。引越しのドサクサに姉がなくしたと思い込んでいたガラスの器を父のところで見つけた少年は、それをこっそりと盗み出し、川べりに捨てる。
 
 抑えた書き方がいい。少年がなぜガラスの器を盗み川べりに捨てたのか、その心理描写をいっさい排した書き方が実にいい。「これから夏が始まるのだ」と、それだけの結びである。その描写のうまさに惹かれてこの作家の作品を読むようになった。
 
 在日韓国人とのハーフを父にもつクォーターだが、鷺沢が実際にそれを知ったのは20歳を過ぎてからだという。『駆ける少年』で自分のルーツとしての父親をじっくり描いている。本人はインタビューに答えて、「マシーンみたいに書いただけ」と謙遜しているが、けっしてそんなことはない。自然体で書いてはいるが、考えて書いているのだ。 『葉桜の日』はなかでも好きな作品だ。

 4月11日は鷺沢の命日である。35歳の自殺だった。
 
 
【2011/04/10 14:24 】 | 未選択 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
原子力発電所から出るゴミ

 
原発を運転すると必ず核のゴミが出る。

   だから毎日出ているわけだ。そのゴミを「低レベル放射性廃棄物」という。名こそ「低レベル」だが、騙されてはいけない。なかにはこれを詰めたドラム缶のそばに数時間いたら、致死量の被曝になる物質も含まれている。いま、全国の原発で約100万本くらいのドラム缶がたまっているらしい。

 日本で原発をつくった最初のころは、どこでも核ゴミはドラム缶に詰めて近くの海に捨てたという。その頃はそれが当然のことだったらしい。業者がそのドラム缶をトラックに運んで、船に乗せて沖に捨てに行ったそうだ。海底に捨てたドラム缶は一年も経つと腐ってしまう。核ゴミはどうなったか、いうまでもないだろう。

 いまは、青森の六ケ所村だ。200万とも300万本ともいうドラム缶を、これから300年ものあいだ管理するらしい。素人考えだが、いったい300年も長持ちするドラム缶があるのか? 廃棄物業者が300年ものあいだ続くのか? 

 これとは別に「高レベル廃棄物」がある。使用済みの核燃料を再処理して「ある物質」を取り出したあとに残ったもので、日本はフランスの会社にこの再処理を頼んでいる。これはドロドロの「高レベル廃棄物」をガラスと一緒に固めて金属の容器に閉じ込めるらしい。 この容器の側に2分間いたら死んでしまうという。 これを六ケ所村に置いて、30~50年間くらい冷やしつづけ、その後、どこか別の場所に持って行って地中深く埋める予定だ、そうだ。 どこへって? そんなことはまだ決まっていない。

 「もんじゅ」にはこの「ある物質」が使われているが、長崎の原爆にはこれが8キログラム使われた。 「もんじゅ」には1・4トン使われている。この物質の半減期は2万4000年で、要するに永久に放射能を出しつづける。 まさに「地獄の王」=「プルートー」だから、「プルトニューム」と呼ばれている。
 
 いっておくけど、こんなもので電気を作ろうとしているのは日本だけだ。ウランとプルトニウムを混ぜた燃料(モックス燃料という)を燃やす。 だけど、原発の元々の設計はプルトニウムを燃す構造になっていないという。プルトニウムは核分裂の力がウランとはケタ違いに大きい。だから原爆の材料に使われるわけで、それを使っているのが他ならない福島第1原発3号炉だ。
 
 


【2011/04/06 11:14 】 | 未選択 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
ハイネ


ハイネの詩をパラパラめくっていて、ん?
 
//  イエス・キリストの血は いわば人類の傷口に流れこんで 痛みをやわらげる鎮痛薬であった  //
//  なやめる人々のその苦い杯のなかに 霊的なアヘンである数滴の甘い催眠薬を 数滴の愛を 希望を 信仰を注いだ宗教よ  //

なんでハイネはアヘンについてこんな詩に書いたのか? 優しい顔をした詩人ハイネは、見かけと違ってかなり血の気の多い男だとは、前から思っていた。もちろん、ただ血の気が多いだけではないのだが、ときおり駄作だなあと思う詩もある。もっとも、日本語への訳しかたにも問題があるんだが。 
 
 当時、ヨーロッパではアヘンが乱用されていたらしい。度を過ぎれば精神を破壊する麻薬にもなり、適度なら鎮痛や催眠薬として重宝されていた。イギリスなどは麻薬として清の国(中国)に大量に密輸して利益をあげていたし、清国がアヘンのとり締まりを強めると戦争まで仕かけて理不尽な要求を押し通したりした。
 
ハイネが詩でアヘンを歌ったのはそういう時代の背景があったからなのだ。ハイネの友だちだった若きマルクスも、「宗教は人民のアヘンである」と書いたことがある。宗教は民衆の苦しみを和らげ、慰めるもの。だけど同時に、批判的精神をマヒさせもするんだと、若いマルクスは言いたかったのだろう。
 
【2011/04/02 12:25 】 | 未選択 | 有り難いご意見(1) | トラックバック()
麦畑・・・

麦畑である。
 
 「むぎばたけ」とどうして畑の読みが濁るんだろう。「人々」もひとひととはいわず「ひとびと」と濁る。こんなこと数えあげればきりがないが、なんでそうなるの? 田畑は普通は「たはた」と読むが、これはどうして濁らないのか?
 
 要するに主従の関係を考えればいいらしい。麦畑は、麦が形容というか修飾で、畑が主(あるじ)だ。こんなときには主のほうが濁る。 けど、田畑の場合は「田」と「畑」は同等ですから濁らない。いろんな言葉を応用してみてください。
 
 分かりにくいときは、麦畑の間に「の」とか「と」を入れてみる。「麦畑」は「麦の畑」であって、「麦と畑」ではない。田畑は「田と畑」であって、「田の畑」ではありません。そのことばに主従の関係があるときは濁ると、まあそういうふうに覚えていればいい。
 
 1階、2階、次は・・・。最近の若者は3階(さんかい)などと平気でいうらしい。正しくは「さんがい」だ。けど、それで意味が通らないわけでもないから、日本語は時代とともに乱れ変化し発展する。それでいいではないか。 
 
 それにつけても、この風景。麦畑はほんとに少なくなった。母が「昔は麦まきの村一番の名手やってんで」という。 20代の頃の母が、右の腕をひねり手の平から麦の籾をまきながら進む姿を想像してみた。
 

【2011/03/30 09:32 】 | 未選択 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
真実を追うペンであれ

  この新聞と利害関係はない。
 
 というか、最近はあまり好きではない。大学に進学するまでの間、大阪の新聞販売店に住み込み、朝・夕刊の配達をしたという懐かしい思い出がある。若い世代ではネットと向き合う時間がふえ新聞離れが加速しているらしい。
 
 それはともかく、この題字を見てほしい。「新聞」の「新」という字の左側。なんか変だと思いませんか? 「立」の下が未来の「未」という字になっている。「新」という漢字のひと時代前の漢字だ。「なあなあ、見てみ」とまわりの人たちに見せると、みんな「知らなんだなあ」と驚いていた。
 
 会社ができた当時の題字をそのまま使っているようで、それはそれで勝手だ。だけど、こんなことにこだわるのであれば、内容にもこだわりを持ってもらいたい。最近のこの新聞の論調は政府ご用達としか思えないものが目立つ。 「言葉は多数決だ」と井上ひさしは言った。間違ったことばでも多数の人が使いだすと正しいことばになってしまう、というのだ。

 「読みやすく、書きやすく、正確で、潤いのある」日本語がいいとも井上ひさしは言っていた。漢字もことばも時代とともに変化するもの。とはいえ、時代に流されているばかりでは困る。「右」「左」を問題にしているんじゃない、真実を追うペンであれということだ。
 
 
 
【2011/03/29 19:11 】 | 未選択 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
絶滅危惧種

町内会の総会があった。
 
 デジタル化が話題になった。みなさん少なくない出費がかさむことになるからだ。で、「こいで得するのは一体だいなよ」とご老人。「家電メーカーだけで、ほかは儲からんようやで」と若手。この不景気に全国民にデジタル対応の製品を買わせる。この邪(よこしま)なネライ。儲かればいいんだと甘い汁を吸う家電メーカー、そこから献金をもらっている政治の人たち。
 
 最後の護送船団と呼ばれている民放各社、一般新聞。この国の放送事業の許認可は総務省というところが握っていて、この業界はこの役所によって保護されてきた。
 けれどもだ、ネット環境が劇的に変化し、甘い汁を吸ってきた民放などはどうやら危機的な状況を迎えているようだ。そう、いってみれば民放も新聞もいわばもう「絶滅危惧種」なのだ。
 
 地上デジタルなどに興味はなかったが、あれこれと調べてみてもまったく納得できない。どこの阿呆がこんなことを考えついたのか。大体、若い世代のあいだではテレビの時代はもう終わったといっていい。デジタル化すればテレビ離れはさらに加速するだろう。
 
 戦後、大手家電メーカーと結託してテレビを牛耳り “1億総白痴化” を狙ったやから。この連中はいつまでも甘い汁を吸えないだろうし、遅かれ早かれ藻くずとなるだろう。


【2011/03/27 13:40 】 | 未選択 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
試される有権者

各地で知事選挙が始まった。
 
 思っていることがある。政権交代がなってからの期待はずれ感や閉塞感を打破するために、「強い個性で引っぱってゆくリーダーだ必要」だという巷の声を聞く。それはたとえばあの名古屋市長であったりあの大阪府知事であったりするのだが、二人の言い分を聞いていると、どうも議会をイエスマン一色にしたいらしく表情にも慢心がハッキリ出ていて危険だ。
 
 名古屋市長は市民税の10%減税をいう。どう考えても税額を多く払っている金持ち層が恩恵をうけ、それによって市の税収が落ち込むことになる。問題はこれを実行するための財源だが、それは地方債(借金)だというんだから、この借金は暮らしの重荷になって要するに庶民が苦しむことになる。この政治は健全ではないし、第一これって自民党となんにも変わってない。
 
 TVニュースによれば、都知事選の第一声は共産党を除く各党首が「自粛」したとのこと。これも変な話だ。東北・関東大震災で国中が大きな困難に遭遇しているこの大変なときに選挙をするというのであれば、未曾有の災害でいま日本が直面する困難をどう打開すべきなのかを正面から論じ合うべきではないか。選挙と有権者のことを真面目に考えているのかと言いたくなる。
 
 巨大な地震、巨大な津波で数十万人、数百万人という空前の規模の被災者。そこへ最悪の原発事故。被災者救援、復興、エネルギー政策と、それこそ21世紀の日本のあり方が大きくが問われている。それはまた有権者が試されているということでもある。
 
 
 
【2011/03/25 09:54 】 | 未選択 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
エリザベス・テイラー

リズとモンティ。
なに、それ? と20~30代の人はいうだろう。エリザベス・テイラー(リズ)とモンゴメリー・クリフト(モンティ)は映画「陽のあたる場所」(A PLACE IN THE SUN)で競演した。が、どうもこの日本語タイトルは直訳すぎて味気ない。小説を映画化したものだが、ここに登場するエリザベス・テイラーの美しいこと。
主人公のジョージ(モンティ)は叔父の工場で出世し、大金持ちの令嬢のアンジェラ(リズ)と出会う。ジョージは彼女に心ひかれ、やがて結婚の約束をとりつける。しかし、彼には以前から工場で深い仲になっていた娘がおり、彼女から妊娠を告げられる。娘が邪魔になったジョージは殺意はなかったのだが娘を殺してしまう・・・。
50年代のアメリカ社会の光と影。この小説は貧しい階級から上流社会へ上っていこうとした青年の欲望と愛と挫折を描いたものだが、ストーリーは単純だし作品に深い思想はない。
が、なんど観ても楽しめるのは、それが映画だからだろう。若いエリザベス・テイラーの美貌、モンゴメリー・クリフトの演技が秀逸だ。彼女の映画でたったひとつ選べといわれたら、これ以外にない。
 昨日、彼女が79歳の人生を終えたとの報道があった。相手役のモンティはたしか45歳で亡くなったから、もう50年近くが過ぎる。リズは8回結婚し、7回離婚した。



【2011/03/24 18:58 】 | 未選択 | 有り難いご意見(1) | トラックバック()
無責任と無神経

  関西電力の社長が記者会見をした。

 なにをいうのかと思ったら、「原子力は必要だ。信頼回復にとりくみたい」という。福井県の美浜原発はもう40年がすぎたので近くに新型の炉を建設するという。さらに、この紀伊半島の日高町と白浜町を原発の候補地と位置づけているようだ。

 
ちょっと待ってくれ。福島原発のこの事故原因も解明されていないいま、お前はなにをノー天気なことをいっているのだ。分かってはいたが、関西電力トップのこの無責任と無神経にはいまさらながら、あきれはてた。

 福島原発の事故はきわめて深刻なものだ。なるほど、大地震は「想定外」だったかも知れないが、チリ津波レベルのものが来れば深刻な事故になることは警告されていた。しかし、聞く耳をもたず安全対策をなおざりにして原発は安全だとしゃにむに推進してきたことは、少しでも原発のことを知っている人なら常識ではないか。

 福島原発の事故をうけドイツが7基の原発を停止したのをはじめ、世界中で原発見直しの動きが起きている。安全性を最優先するならあたり前のことだ。安全神話と決別し、原子力行政の根本からの見直しがいま必要だ。

 紀伊半島の東には中部電力の浜岡原発、西には四国電力の伊方原発、北には関西電力の原発群が稼動している。 活断層の上に建っているのだ。巨大地震がいつ起きても不思議ではないいま、原発に依存するあり方を改め自然エネルギーへの転換をめざすべきだろう。  (写真は中部電力浜岡原発)


【2011/03/19 19:55 】 | 未選択 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
足りないのは なにか
石原慎太郎(78歳)という人。
 
この人は、「この津波をうまく利用して我欲を1回洗い落とす必要がある。積年たまった日本人の心のアカをね。これはやっぱり天罰だと思う」と言い放った。「日本に対する天罰だ。大きな反省の一つのよすがになるんじゃないですか」とも。
 
東日本大震災への対応について問われての発言だという。この「天罰」発言には轟々(ごうごう)たる非難の世論が広がった。あまりの非難の声に、彼は発言を撤回し謝罪した。
 いわく「添えることばが足りなかった」。はっきり言って、これは謝罪ではない。 宮城県の村井知事は、「苦しみを味わっている人たちがいることを考えてほしい」と、腹立たしそうに述べたという。
 
死者と行方不明者10.000人以上という未曾有の大災害。巨大地震、巨大津波、その上に襲いかかった原発事故による放射能被爆の恐怖。 刻一刻と、地獄のふちから突き落とされるかのようなときを過ごしている人々に、それは「天罰」なんだと言い放つその性根(しょうね)。

 ことは「右」とか「左」とかのレベルではない。そしてこの人に「足りない」のは「添えることば」ではない。足りないのは人としての最低限の品格である。ましてや公人としての資質がなにも備わっていない。                         (写真・津波に流された家の跡に座りこむ人)
 


【2011/03/16 19:55 】 | 未選択 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
チェルノブイリ

いまから25年前のことだ。

5月1日のメーデーが近づいていた。ウクライナ地方のチェルノブイリ。ここでだれも予想していなかった原子力発電所の事故が起きた。4号炉は制御が不能になり炉心が融解、大爆発を起こした。この爆発により大気中に推定10トン前後の放射能が放出されたといわれている。広島に投下された原子爆弾による放出量の500倍だといわれ、だれが名づけたのか「核戦争」。

 4号炉で炉心溶融(メルトダウン)が発生し爆発。 ソ連政府の対応の遅れも相まって被害が広範囲におよび歴史上最悪の原子力事故となった。 ソ連政府は住民がパニックになるのを恐れ事故を公表しなかった。また、避難措置なども行われなかったため、住民は大変な量の放射線をまともに浴びることになった。
しかし、遠くはなれたスウェーデンでこの事故が原因の放射性物質が検出され、ソ連も事故を公表した。日本でも雨水から放射性物質が確認された。

 その後、爆発した4号炉はコンクリートで封じ込められたが、そのためにのべ80万人以上の労働者が動員された。 高濃度の放射性物質で汚染されたチェルノブイリ周辺は居住が不可能になり、16万人が移住を余儀なくされた。それでも、生まれた地を離れるのを望まなかった老人などの住民は移住せずに生活を続けた。 放射能による汚染はウクライナだけでなく隣のベラルーシやロシアにも拡大した。 
 (写真はチェルノブイリの遊園地跡。いまもこの地に人は住めない)
 

【2011/03/15 10:37 】 | 未選択 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
チャイナ・シンドローム


 ジェーン・フォンダ演じるニュースキャスターのキンバリーが原子力発電所を取材中、突如サイレンが鳴る。カメラマンのリチャードはその一部始終を撮影していた。それを専門家に見せると 「炉心がむき出しになって大爆発を起こす寸前だった」と。しかし、電力会社の妨害で放送は中止になる。

 一方、発電所のコデルは原子炉の異常に気づいていた。彼は 「運転すると大事故になる」と警告するが、会社は「操業を止めると損益が出るからダメだ」と。コデルはキンバリーに協力しようと証拠の書類の提供を約束する。が、身の危険を感じたコデルは発電所の制御室に逃げ込む。

 会社からの要請で踏み込んできた警官隊にコデルは射殺される。会社は「コデルは精神錯乱だった」と発表する。キンバリーは生中継のカメラの前で涙をこらえながら真相究明を訴えるのだが・・・。1979年の映画・「チャイナ・シンドローム」である。

 福島原発で発生した大爆発で、外壁の「建屋」が吹き飛ぶ生々しい映像を見た。メルト・ダウン(炉心溶融)が起きたのか・・・。直ちに炉心を冷却しなければ、莫大な熱エネルギーによって原子炉の格納容器を溶かし、さらに核燃料が地中にもぐってゆく・・・やがてそれが地下水に触れ大爆発を起こす・・・。
(写真は東京電力福島原子力発電所) 


【2011/03/13 13:35 】 | 未選択 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
ジャスミン革命
  
 ジャスミンの花。

 この花がチュニジアを代表する花だと知ったのはつい最近のことだ。チュニジアの政変に端を発した中東周辺国での政権打倒の革命を称して、だれがつけたか「ジャスミン革命」と呼ぶらしい。リビアでは政権にあり権力を握っている者が自国の民衆を殺戮する光景が連日TVから流されている。ジャスミンのこの小さく白い花からは連想もできない醜い野蛮な妄動だ。

 ” 起て飢えたる者よ ”と、かのインターナショナルは高らかに歌う。虐(しいた)げられた人々の決起が連鎖している。広がった「ジャスミン革命」を目の当たりにしながら、20世紀の前半の世界にアフリカとアジアとラテンアメリカを主な舞台として植民地解放のたたかい、各国の独立のたたかいが広がったことを思い出す。

 たしかに、言われるように「ジャスミン革命」にはこれといったリーダーがなく、ネットでの呼びかけを軸に起ち上がった、ゆえに先行きは不透明なのかも知れない。だけど、歴史の先行きは思った通りには運ばず、いつも不透明なものだ。大事なことはこれらのエネルギーに連帯することではないだろうか。よし、その先行きが不透明なものであったとしても。

【2011/03/11 10:15 】 | 未選択 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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