
耳を疑った。
情報収集衛星というものが飛ばされ地球を回っているらしい。ここで撮影された画像がまた素晴らしいもので、センチメートルの単位まで詳しく写っているというのだ。これがあると、福島原発で放射能を浴びながら作業をしている人たちや、被災地で困難な復旧作業に従事している消防職員などの作業がどれだけはかどるか知れない。
ところが、8000億円もの税金をかけて飛ばしているこの衛星、いま苦難に直面しているときこそ、その画像を出しなさいと追求する吉井英勝衆院議員に、枝野幹事長が「安全保障の問題もあるから」出せないと答弁した。要するにスパイ衛星だから大震災の画像は公表できないというわけだ。
ええっ? この論理、民主党政権も自民党政権と同じだ。「安全保障」・・って、なにを言ってんだ? 1000年に1度という規模の大地震と大津波が発生し死者と行方不明が3万人にもなろうかという未曾有の事態だ。そこへ「レベル7」という原子力発電所の事故が発生。「安全保障」というなら、これ以上の「安全保障問題」はないではないか。
いま、いったいどれほどの民が何もかも失って絶望の縁に立たされていることだろう。かつてなかった国難に国民が力を合わせて立ち向かっているときに、この答弁には心底呆れ果て、怒りを覚えた。自民党政権の末期と同じだ。この政権は続けば続くほど「最大不幸」をもたらす。
PR